7. 契約締結時に気をつけたいこと

御施主さんは『契約書なんて読んだことのない』という方がほとんどです。 しかし、大事なことも書いてあるわけですから読んでみることが大事です。
そこで気をつけておきたいポイントは・・・

土地売買契約

土地の売買取引に関する契約形態は大きく分けるとⅠ.土地の項でご説明した手付契約とⅡ.代金を一括して支払う一括契約の2通りに分かれます。
 
その違いを簡単に説明しますと、まずⅠ.手付契約とは売買代金の5%~20%程度の手付金を売主に対して支払い、売買契約を締結し契約書の約定に従って残代金を期日までに支払い、 それと引き換えに土地の所有権も移動する(所有権移転登記はこの時点で行います)契約形態のこと。
 
例えば、条件の合う土地を見つけたら売主に対して購入の意思表示を行います。しかし、住宅ローンなどの手続きが完了しておらず、すぐにお金を支払うわけには行かない。そんな時に売主さんに待ってもらえるとこのような手続きを取らずに済みますが、売主さんも口約束では本当に買ってくれるのかその確証が得られない訳です。そのような場合には、後日のためにきちんと契約書にして契約しておけば手付契約は有効な手段となります。
 
次に、一括契約は自己資金で購入する場合や、既に住宅ローンが実行できる状態にある場合に用いられます。もちろん手付契約に比べ一括契約の方が煩わしさは少なくなりますが、金融機関での申し込み手続きの際には、契約書が存在する分手付け契約のほうが簡単です。

工事請負契約

一般的な請負契約の場合、主に、工期や支払条件などの取り決めが契約書の内容です。土地の売買契約書と比べるとずいぶんあっさりしている物が多く見受けられます。  
この辺は施工会社によく聞いて見ましょう。特に留意したい事項として、工事途中の設計変更などに伴う追加工事代金の取り決めやその支払い方法。下請け業者の選定に関する施主の要望事項などを採り入れるための条項などです。

金銭消費貸借契約

こう書くとなにやら難しい感じがしますが、要は住宅ローンの契約書のことです。融資申込書とは別に、銀行で融資実行の際に契約します。
 
この契約書は全て金融機関所定のものを使用しますので一切変更は効きません。どこの金融機関も偉い顧問の弁護士先生が監修した超大作を使用しておりますので言われるがままに記入しましょう。それでも気をつけたいのは金利の変更方法や手数料の発生する手続きについてはよく確認しておきましょう。

ハウス博士くりりん

「契約書には大事なことが書いてあるんじゃ!面倒くさがらずに一度読んでみてはいかがじゃ!」